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国際音声記号への人工言語学的拡張(ConIPA: Conlinguistic extensions to the International Phonetic Alphabet)とは、IPAおよびExtIPAに拡張を行うものである。

現状、国際音声記号(IPA)は言語音を記述するための標準形式であり、新たな音声が発見されるにつれて改定が施されているものの、たとえば調音器官に何らかの障害を伴う調音方法をはじめとして、韻律的情報を記述する記号の不足が指摘されており、拡張(ExtIPA)によって対処されてきた。これらに加えるかたちで、人工言語制作において不足していると思われる記号についてConIPAは拡張を行う。

一覧

記号 名称 Unicode文字名 備考 定義者
◌͚ 側面閉鎖 COMBINING DOUBLE RING BELOW 指示された調音点で側面を閉鎖する。 2017/01/13
デネブさん
ʗ 無声頬摩擦音 LATIN LETTER STRETCHED C çˡ よりも著しい硬口蓋側面摩擦音を表す。硬口蓋および歯までを全面的に閉鎖して、頬部の歯と口角との間の気流の摩擦で調音する。必然的に唇の横方向への拡大を伴う。 2017/01/13
デネブさん
ȹ 無声頬破裂音 LATIN SMALL LETTER QP DIGRAPH 硬口蓋および歯までを全面的に閉鎖し、口角で側面気流を阻害したのち開放して調音する。単独で調音することは難しく、ほとんどの場合で直後に [ʗ] を伴って破擦音となる。 2017/01/13
デネブさん
ϯ 頬吸着音 COPTIC SMALL LETTER DEI 側面吸着音と似ているが、舌ではなく口角を動かすことによって調音する。 2017/01/13
デネブさん
ƨ 無声鼻腔摩擦音 LATIN SMALL LETTER TONE TWO 口蓋帆音を表す ʩ に対して、鼻孔寄りに調音する。たとえば [ƨ↓] のように吸気の記号と合わせることで、鼻をすするときの音になる。既にExtIPAに n͋ があるが、ƨ は口腔調音点を特に指示しない。 2017/01/13
デネブさん
ɋ 無声口蓋帆破裂音 LATIN SMALL LETTER Q WITH HOOK TAIL 口蓋垂の裏で破裂を起こす。単独で調音することは難しく、ほとんどの場合で直後に [ƨ] や [ʩ] を伴って破擦音となる。

以前は ᵹ(LATIN SMALL LETTER INSULAR G)の文字であったが、サポートするフォントが少ないため変更。||2020/09/01
デネブさん

後部歯茎吸着音 COMMERCIAL MINUS SIGN 2017/01/13
デネブさん
硬口蓋吸着音 TIRONIAN SIGN ET 2017/01/13
デネブさん
ͼ 硬口蓋逆吸着音 GREEK SMALL DOTTED LUNATE SIGMA SYMBOL 軟口蓋で閉鎖しながら調音する通常の吸着音に対して、唇や歯茎付近で閉鎖を作り、口腔の後部で調音するのが逆吸着音である。 2017/01/13
デネブさん
ϟ 軟口蓋逆吸着音 GREEK SMALL LETTER KOPPA 2017/01/13
デネブさん
口蓋垂逆吸着音 LATIN SMALL LETTER MIDDLE-WELSH LL 2017/01/13
デネブさん
◌̫ 唇歯茎音化 COMBINING INVERTED DOUBLE ARCH BELOW 下唇と歯茎を接近しながら(言い換えれば、下前歯を下唇で完全に覆いながら)の調音。ExtIPAにある f͇ は唇音に付いた場合のみ唇歯茎音を意味するが、これは常に唇歯茎音を意味する。 2017/01/13
デネブさん